CASINO! シンガポールの夢。
5月16日








朝10時くらいに宿で朝食をとる。
時間がなくてシャワーを浴びそこねた。

宿の前でMikiちゃんとショージさんと合流!
バスを乗り継ぎセントーサへ向かう。
1時間ほど二階だてのバスに乗って町中をゆく。
「セントーサ!」

セントーサとは、埋め立ててつくった人工の島である。ユニバーサルスタジオや、フードコート、そしてカジノがある。
「勝ちましょう!」
そう昨日から何度となくカジノの話はでていたのだ!ゲット ア シンガポールドリーム!!
一攫千金!
ギャンブルが強かった試しがないが、僕らはとりあえず腹ごしらえしてカジノへ向かった。
昼ごはんに麺を食べた。「ラクサ」と呼ばれるココナッツミルク仕込みのスパイシーうどん。

カジノの前で勝利へのガッツポーズ!
四人できゃっきゃしながらカジノの中へ。
昼間だからか、お客さんはおばちゃんが多い。手元のチップを見ると半端じゃない額をかけている人がたくさんいる。
カジノは無料の飲み物飲むところだからーー!とMikiちゃんはいきなりミロをゲットしていた。
ぼくらはとりあえずショージさんについて、ルーレットの賭け方を学んでいた。
各テーブルで現金を渡すとそれをチップに換金してくれる。で、それを使って賭けるわけだ。

ルーレットは1から36までの数字の中から好みの数字に賭けることができる。この場合、当たると倍率はなんと36倍。
他にも「赤」か「黒」か、1〜12までとか、偶数か奇数かとか、色々な賭け方ができてそれぞれで倍率が違うようだ。
例えば…とショージさんは4ドル分を一箇所に置いた。
テーブルのお姉さんがルーレットを回して、だんだんと回転が遅くなり「0」の目がでた。
0がでると、盤上の全てのチップがハズレとして没収されてしまう。まわりのおばちゃん達はかなり広範囲の数字にで賭けているのだが全部もっていかれて悔しそうだ。
すぐに次のゲームが始まる。
おばちゃん達はまた賭けはじめた。
「Miki、何番がいい?」
ショージさんは聞いた。Mikiちゃんはミロを飲みながら、んー、2番かなと何気無く答えた。
2番で、とショージさんはルーレットのお姉さんにまた4ドル分のチップを渡した。
2番は、他のおばちゃん達は誰も賭けていない目だった。
お姉さんがルーレットを回す。
勢いよく白い玉がまわってだんだんと遅くなり、止まってゆく。
「なっ……」
ルーレットマスターのお姉さんが透明のスタンプのような物で僕らのチップを押さえている。
ルーレットの盤の上。
なんと玉は2番に止まったのだ!
「さ、36倍!!」
僕らは顔を見合わせた!
まさかのビギナーズラック!4ドルが144ドルに化けた!!
これには前から賭け続けていたおばちゃん達もあんぐりである。
闘争心に火をつけられたおばちゃん達はまた賭けはじめた。
「もうやめとこう!」
と僕らはたった二回で手に入れたシンガポール・ドリームを換金した。
今日1日遊ぶには充分なお金だ!

「まさかたった二回でこんなに勝つとは…Mikiちゃんを連れてくると負けたことないなー!」
喜ぶショージさん。
「そんなのはいいから私にウエットティッシュとアイスを買ってくれ!」とはしゃぐMikiちゃん。
僕らは勝利の女神に、そんなんでいいのかよ!とツッコミながらカジノをそそくさと後にした。
「あのお姉さん、狙ってましたね」
狙うって2を?僕は聞きかえした。
なるほど。確かにそうか。
あの時2番のまわりには誰も他に賭けていなかった。ぽっと出の観光客を一回軽く勝たせることで、間違いなく周りのお金持ちのおばちゃん達には火をつけることができただろう。
でもルーレットで狙った番号を当てれるなんて…。すごい世界もあるものだ。


ビーチ沿いのBARでロゼワインをボトルで空けた!
「こういうお金はパーっと使うのがいい!」
僕らはひと時のシンガポールの夢を楽しんだ!
楽しい時間は過ぎて、飛行機でフィリピンに向かわなければならない時間になった。
最後の最後まで、めちゃくちゃ美味しい中華をご馳走になり、本当に頭が上がらない。
「気をつけてね!またどっかでね!」
最後の一枚をノブコと撮った。

Depatureで手を振ってみんなと別れた。
さあ、ついにフィリピンだ。
TigerAirというLccでマニラへ向かう。
「牢獄」と呼ばれるスパルタ語学学校での生活がぼくを待っている。
人生3度目のフィリピン入国。無事英語のスコアを取ってなんとか短く済むように頑張りたい。