踊る髭の冒険

30歳を目前に仕事をやめて旅に出たナッカーサーが世界中放浪した果てにイギリスの大学院に留学するのかどうか、という毎日を綴るブログ。可能性迷子の毎日をお届けします。

電気のない村、ムアンゴイへ。

4月15日

朝7時に宿をでてバスターミナルに向かった。ルアンプラバンの町は昨日の祭りでゴミが町中に落ちている。清掃車が町をまわっていた。
祭りはあと何日か続くようだ。何日までなのかはっきりしないがまだまだ人々はお祭りムードである。
ルアンプラバンの初日以外の2泊宿はhpostel worldで予約したIiberty guesthouseというところだった。ちょっと高いのに加えてスタッフがあんまりで、正直あんまり楽しくなかった。オーナーの男は訛った英語を話してお互い英語が第二言語なのに通じ合えないとすぐいらついて、途中から話すのも億劫になってしまった。16日もルアンプラバンに帰ってくる予定だったがここに延泊するのはやめて違う宿を探した。なんとか宿が見つかってそこのスタッフがすごくいい感じで安心した。
自分が大阪で宿のスタッフをしていた頃の事を思うと自分がゲストからどう思われていたのだろうと思うが、設備もさることながらやはり宿の快適さはスタッフで決まると思う。

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バスターミナルについてしばらく待つ。9時半出発のバスだったがチケットを多く売ってしまったのか人数が合わず、バスのスタッフの人がどうしようとあわあわしていて中々出発しない。
結局椅子が足りない分のところに丸イスをひとつ押し込み、そこ西洋人の女の子が座った。さらに足りない分、ラオス人のサングラスをかけた感じのいい青年が運転席の座席に持たれるような形で椅子のないところに座って、バスは出発した。
西洋人の女の子が「馬鹿馬鹿しい、金返せ」と言って30000キープくらい返してもらっているのをみて、気強いなーと思っていた。

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3時間のノンキャオという町への道のりでラオスの好青年は耐え切れずに何度かバスを止めて吐いた。
「昨日朝まで飲んでて、、、死ぬ、、」

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見るからに限界でしんどそうだが、それでも周りに気を配る青年は対したもんだと思った。途中やはり限界で前に座っていた韓国人の女の子が席を代わってあげていた。
ノンキャオにつくとサングラスのラオスの青年がムアンゴイに行くというので、フラフラの彼に皆ついて船着場へむかうトゥクトゥクに乗る。
ほとんどの旅行者は船着場近くの宿に一泊してから明日ムアンゴイに行くようだった。僕は日程的に厳しいので今日行きたいとひとりサングラスの青年についていった。
「たまにボートに乗れないことがあるんだ!時間が間に合わなくて。俺はムアンゴイでアートと本の店をやってる。俺のところに遊びにきてくれ。もし俺がこのまま目を覚まさなかったら、鍵はバッグの中に入ってる。頼むぜ」

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彼は揺れるトゥクトゥクの振動に息絶え絶えにそういった。死んだら身体は運んでやるかから、と僕は言った。
船着場につくとまだボートはあった。

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サングラスの青年は近くの店に入って飲み物を飲んで、「死ぬ、、、」と繰り返していた。

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水に入ったほうがマシかもしれん!と彼は川に飛び込んでいった。なんにしろ楽しそうな青年だった。
ユニクロのTシャツを着ている彼に僕は日本にいったことがあるのかときいた。
「日本人か!大阪にいったことがある。彼女が大阪に住んでいる」と青年は言った。
あとで「あれは嘘。俺が日本にいけるわけないだろ、どんだけお金かかるんだよ」と言われたが前の彼女が大阪にいて日本人なのは本当らしい。そして彼は自分がアーティストだといった。
いい奴そうだし、なんとなく僕は彼に興味が湧いた。よく旅行者は現地の人で馴れ馴れしいやつは危ないと警戒するが僕は自分の運と人を見る目を信じている。(いつか痛い目にあうだろう。)
Shai、サイ、と青年は名乗った。

14:00にボートは出発した。

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メコンを遡ること一時間でムアンゴイに到着。ここが噂の電気のない村!


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現地の人と旅行者は降りる場所が違う。値段も違う。Shaiは「小さい村だからまた必ず会うだろう!」といって先に降りていった。
そして、ついてすぐにwifi freeの文字を見つける(´Д` )
でででで、電気あるんちゃいますん。
wifiを使える→電気がある で間違いなかろう!
ここに来たのは満天の星が見たいから。とりあえず夜に期待だな、と宿を探す。
途中Shaiの店を見つけた。
「今日は絶対店は開けねー。1日死んでる。明日一緒に遊ぼう」といっていた彼はしっかり地元の友達につかまっていて、今日もやっぱり休めそうにないから後で店開けます遊びに来て、と笑っていた。
何軒か彼が宿を紹介してくれたのだが全て満室で結局自分で宿を探した。結局家族経営の小さなバンガローを見つけてそこに決めた。一晩600円~750円くらいがだいたい相場みたいだった。都市部より物価がかなり安い。食堂でもだいたい3分の2くらいの値段。食材のほとんどがここで採れるからだろうか。 

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歩いて10分くらいでまわれる何もない町だが、道を鶏や犬が走り回っている。牛もいっぱいいる。歩いてるとひよこ連れの鶏に追い回された。初めての経験だった。

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観光客は7割フランス人、あと韓国人が多くてその他がちらほらというところ。(結局ラオス10日間で日本人に1度しか会わなかった。たぶん地球の歩き方をもっていないからだと思う)

夜、星を見た。
結局電気はばりばりあって、22時くらいまで皆新年で大騒ぎしてた。
持田さんがラオス水力発電できるから電力事情は良くてあんまり電気の通ってないとこはないよ、といっていた。
Shaiいわくこのムアンゴイにも何年か前から電気がきているそうだ。ムアンゴイも船でしかいけない秘境として「有名」な観光地になりつつあり観光業が大きな収入源になっているのだろう。
僕らからするとまだまだ何もない村。
も、ずっと変化し続けていて。10年後はどうなっているのだろう。

見上げた夜空の星は満天。
何億光年の旅をした光を僕らがたった10年で見えなくしてしまうなら、無常だなあと僕は思った。へ