ボリビア⑨シルビア先生のボリビア文化教室。
1月18日





チャカルタヤ登山を午前中に終えた僕たちは、昼過ぎにはラパスに戻ってきた。
というのも、この日僕はBolivian culure class なるものを申し込んでいたからだ。

Hostel Austriaにいた頃にこのフライヤーを見つけた僕は、ボリビアの民族医療について聞いて見たかったこともありすぐにメールを送っていた。
メールの返事は遅かったがどうやらこのカルチャークラスはまだ活動しているようで、色々なセレモニーや歴史、ボリビアの風俗について英語で教えてくれるということだ。費用は1人30ボリ。
南米に来てからカウチサーフィンを使っておらず(なんとなく面倒で)地元の人たちに文化について聞く機会が少なかったのでこれはいい機会だと僕は思った。
とある立派なホテルの会議室を使って行われたSilvia先生の講義は、非常に内容の濃いものだった。

ケンとハルカちゃんも一緒にカルチャークラスに出席。
「私は、旅行者の皆さんにボリビアの文化についてしってもらうことがとても大切な私の役割だと思ってるの」
教養深そうなSilvia先生は流暢な英語でそういった。

大学の時の講義ノートみたく汚くて申し訳ないのだが、頂いたプリント。
以下は僕が講義を受けた中で特に頭に残っていることで、内容について正確な情報ではないことがあるかもしれないが1旅人の日記として楽しんでもらいたい。
「まず信仰について、ボリビアの人々が太古の昔から信じてきたものは『宗教』とはいえません。Religionというのはとても新しい概念なのでボリビアの人々が考えてきたことはそこには当てはまらないとわたしは考えています。」
Silvia先生は4つの神様について教えてくれた。
インティ(太陽の神)
パチャママ(母なる大地)
アチャチラ(山の神)
ウユイリ(祖先の神)
日常の中で、また特別な機会のとき、彼らはこの神々に供え物をしたり、歌や踊りを捧げたりする。
その時特に重要な役割を担っているのが「コカの葉」だ。
コカの葉は痛みを和らげる効果があったり、疲れを癒したりすることから昔から聖なる植物とされていたそうだ。
スペイン人が南米を侵略し始めてから、インディヘナの人々は奴隷のごとく扱われるようになり、その際にも無理やり働かせる為に大量のコカの葉を食べさせたりしていたらしい。その時の大量摂取による副作用やなにかの悪いイメージからコカの葉=コカイン→ヤバいものと思われているところがあるが、実際に伝統的な儀式ではコカの葉は1度に4枚しか使われることはないのだそうだ。(その4枚はそれぞれ上に挙げた4つの神々に対応している。)
Silvia先生はボリビアの経済を動かしている意外な人々についても語ってくれた。

それは『チョリータ』と呼ばれる女性達。それはまさしく昨日僕がみたリングの上で戦っていた女性達に他ならない。
「チョリータ達は元々山に住んでいたインディヘナの人々だったのだけど、お金を稼ぐ為に町に出てきて近代的な商売にも対応してどんどん大きな会社を作っていったの。ボリビアではこういった女性達の方が男性よりも断然積極的にビジネスに取り組んでいるわ。中には国際的にビジネスを展開していて、政府の中でも力を持っている人たちもいる。」
彼女らは伝統衣装を脱ぐことなく、現代ビジネスで大きな成果をあげる強者たち。街中を歩くチョリータのおばちゃん達にそんな側面があったなんて。(もちろん全員ではないんだけど。)
他にも伝統的な儀式についての説明や、お守り、エケコ人形についてなど1時間があっという間のシルビア先生の講義でした。
ラパスに行った際には是非受けてみてください。やっぱりよく知ると見えるものが変わるよね。
Bolivian Traditions Special Class
spazsoliz@yahoo.es

夜、ラパスで有名な唐揚げ屋さんへ行き3人でプチ・パーティー。