Prinston パスカルとの再会
12月4日







Newyork Penn stationから電車で1時間半。僕は全米屈指の名門大学Prinston UniversityのあるPrinstonにやってきた。
電車の旅は快適だったけど、お世辞にもアメリカは交通のインフラがいいとはいえない。メトロにしても列車にしても、結構古い。比べると日本はすごいなー、と思う。

その後もよく一緒に遊び、いまでは本当にいい友達だ。彼は英語はもちろん日本語もペラペラで、いま韓国語も学んでいる。プリンストンで宗教学を先行するナイスガイだ。
彼と会うのは僕が一時帰国した際に一度あっていたので三ヶ月ぶりくらいだった。

「ハリーポッターの世界かよ!」とつっこんでしまうほどプリンストン大学の校舎は美しい。昔イギリスのケンブリッジに行った時には、そのキャンパスやカレッジの美しさにやっぱ世界一を争う大学は違いますわー、と思ったものだこの大学もそれをモデルに作られているそうだ。
お互いの近況を話しながらキャンパスをあるく。

学生証を見せると塔に登ることができる。てっぺんからの景色は雄大だ。すげー。なんなのこの大学(´Д` )

言語のコミュニティも和気あいあいとして楽しそうだった。授業の他にも、ヨガだったり瞑想だったり、そういったコースも取ることもできるらしい。
なんて充実したキャンパスライフなんだ!
キンパも美味しかったけれど、そのあとに行った大学の食堂の飯のレベルが高すぎて泣いた。食堂が六つもあって、それぞれ内容が違うんだよね。すごい。もう何がなんだか。

このクリスマスツリー綺麗だったなー。
夜、パスカルの寮の部屋で映画を見た。
たまたま見つけた映画だったんだけど、これが面白かった。
二郎は寿司の夢を見る
銀座にある超有名寿司屋の二郎さんのドキュメンタリー。オバマと安倍ちゃんもいっしょにいったというスーパー名店。お値段なんと一食31500円から。目ん玉飛び出るな!
アメリカ人が作った映画(かな?)なんだけど、日本の「職人」って世界を良く撮れててすごくいい。
毎日毎日おんなじ仕事をして、少しずつ磨き上げられていく技術。
「二郎さんの寿司は一言でいうとシンプルなんです。でもね、シンプルを極めるとピュアになる」
評論家ぽい人のドヤ顔はいただけないけどこの言葉は良かったなー。
僕はなんだか自分の祖母のことを思い出していた。祖母は大阪で少し前まで焼き肉屋さんを営んでいた。体調を崩して今はもう店をたたんでしまったのだけど、小さな心地のいい店だった。
祖母は静かな人で、大声で何かを主張したりするような人ではない。決して裕福な生まれではないのだがいつでも背筋が伸びていて、どこか気品のある女性だ。
小さな頃から僕はよく祖母の店へ焼肉を食べにいっていた。ただで焼肉を食べれるのと、祖母が好きだったので、僕はそこへ行くのが楽しかった。
祖母は毎日同じ仕事をしていた。
まあ僕は見ていなかったけれど、していたのだと思う。仕入れにいって、肉を仕込んで、ご飯を炊いて。派手なことは何もないかもしれない。寿司ほど、練り上げるような技術はいらないかもしれない。
けれどその「普通のこと」を積み上げ続けることが、どんなに価値のあることなのか、なんというか日本人の「職人」という精神のあり方から学べる気がする。
祖母はそういった人間にしかだせないやうないうならば「気品」をまとっていると思う。
祖母は今でも声高に何かを訴える人ではないけれど、その背中は積み重ねられたものを確かに感じさせる。
「学問と、寿司の技術は違うけど、僕もなにかああいう「何かを生み出す」ことをやりたいのかもしれない。アウトプット、というか、僕がこれからやりたいのはこういうことなのかも」
パスカルは博士課程に在籍しているので向こう5年は研究をしなければならない。
インプットして、それをアウトプットする機会を持てば人生はより豊かになるかもしれない。
そんなことを話しながらプリンストンの夜は更けていった。