モロッコ⑥トドラ渓谷
バスがつくとそこで今夜一泊する日本人宿の主人、ノリコさんが僕らを待ってくれていた。赤髪に黒い民族衣装のその風貌は「魔女」と形容できそうなものだったがノリコさんは優しく僕らに町のことを色々教えてくれた。
もう20年ほどこの国で暮らしているというノリコさん。どういう経緯でそうなったのかはわからないけど、この辺りでは有名みたいで、道ゆく人々がみんなノリコさんに声をかけていた。
トドラは街から20分ほどいったところにあり僕たちはその近くのノリコさんの宿までバスに乗っていった。
日本人宿に泊まるのは久しぶりだったので(というかこの旅では初めて)他の旅人と話すのも楽しかった。昨日サハラで見たスリッパしかはいていなかった若者が同じタイミングでこの宿にいた。
レイくんは大学を休学して旅をしている。お金が尽きるまで、とのことだったけど僕と同じくヨーロッパで思ったよりお金を使ってしまったらしい。
近くの売店でラーメンを買って来て昼を適当に済ませた。
トドラ渓谷までは歩いて10分ほど。僕らはゆっくり歩いて出かけた。
この宿はノリコさんのつくる美味しい日本食が有名で、なんと朝晩ご飯がつく。
この日はトンカツ!久しぶりの味噌汁の味に涙がっ(´Д` )!
これは、ここで長居してしまう人の気持ちもよくわかる!実際ある日本人はもうここで4日目だといっていた。
夜少し旅の話をしながら情報交換する。
また何処かで会えるかな、なんてことをいいながら旅人とは別れる。
縁のある人とは必ずまた会えるものだけれど。
アイトベンハッドゥとかいく予定のところがあったものの、予定を変更しこの時のテンションで僕らはもう次にマラケシュに向かい、港町エッサウィラへいくことにした。