踊る髭の冒険

30歳を目前に仕事をやめて旅に出た髭の人が世界中放浪した果てに結局海外大学院留学せずに帰国→家族でベトナム ハノイ移住→その後ドイツで大学院卒業→現在はカンボジアでのらくら。

地酒、チャン!

「チャン!」

LamoとTが目を輝かせている!
チャン、はバリーという麦の一種を発酵させてつくるチベット民族の地酒らしい。

仏教ってお酒禁止じゃなかったっけ?と聞くと
「まあ肉食べる僧侶も全然いるしねー」とのことだった。

ものっすごい宗教色が強い、敬虔な人々というラダックの人たちのイメージはこの辺りから変わった。彼らは酒が好きだ! (みんなではないかもしれない。)

ま、仏教のいいとこは寛容なことだよねーといいながら車は暗くなっていく町を走っていた。

このチャン、店にはあまり売っていなくて各家庭で作られているものらしく

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Marryとラダック人スタッフ三人はきゃっきゃっしながら文字通り道ゆく人全員に
「チャン、飲みたいんですけど、ないですか?!」
と聞いて回っていた。
「運転しながらこんなこと聞きまくるなんて、あたしどんだけ酒好きやと思われるんやろー!」とMarry。、

チャンない?って聞かれると必ず地元の人たちはニヤッと笑って「チャンかー、いまはないなあー」みたいなことをいう。

もうあの笑顔が、「みんなめっちゃチャン好きなんやなー!」と酒飲みに通じるものがあった。

さて、聞いてまわるもなかなかチャンが見つからない。

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二手にわかれよう!というLamoの提案で(どんだけ地酒のみたいねん)僕らはふたてにわかれて暗くなっていく町の家一件一件を歩いてまわった。


ラダックの人たちは超絶優しい。
「チャンないっすか!」と尋ねていくと
「うちになないけどあの家ならあるかもなー」と他の家に案内してくれる。

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家の門の外の遠くから
「チャン、ないっすかーー!」
と叫んだら
家の中から窓あけて
「いまきらしてるーーっ!米でつくった酒ならあるぞー!」と全力で答えてくれる。

別に親戚とか知り合いじゃない。
僕らの誰もこの村の出身でないにもかかわらず。

これはもう僕が今までいったどんな国や場所とも違っていて、見上げた空の満天の星空と同じくらい僕は「いいなあ」と思っていた。

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最終的に僕らはチャンのボトルを手に入れ(50ルピー100円くらい。やすい。)

この晩は酒盛りになったことはもはや言うまでもない。当然。

夕食後にチャンのボトルをあけた。

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味は炭酸のない、アルコールと麦の味が強いビールみたいな酒。

勧められるがままにかぶがぶいきましたとも!

ラダッキーの女の子LamoとTが(ティーンエイジャー)
「早飲み対決しようぜ!」とふっかけてきて、にっぽんの体育会系部活に属していた大学生を経験した人間として負けるわけには、、、!とうけたものの

まけました。

Lamoめちゃはやい!

あとまあ酔っ払って踊ったりなんやらで、本当に楽しい夜でした!