踊る髭の冒険

30歳を目前に仕事をやめて旅に出た髭の人が世界中放浪した果てに結局海外大学院留学せずに帰国→家族でベトナム ハノイ移住→その後ドイツで大学院卒業→現在はカンボジアでのらくら。

テオティワカン遺跡

12月18日

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月のピラミッドや太陽のピラミッドがある、テオティワカン遺跡にはメキシコシティの北ターミナルからバスが出ている。メトロ上がってバスターミナルに入って左に進むと8番のカウンターがあってその辺にテオティワカン専用のバスのカウンターがある。

7時くらい(6時くらいからバスは動いているらしいが)のバスに乗って遺跡へ向かう。40分とかわりとすぐ着くんだけど、遺跡でおりたいって伝えてなかったからか素通りされて近くの町まで行ってしまった。
チケット見せて遺跡行きたいって伝えると、巡回するから、後でよるから待ってなってな具合で、予定と違って遺跡の北のほうの3番入り口の前で降ろされてしまった。

クリールで出会ったサミュエルが「太陽のピラミッドいってから月のピラミッド登るとすげーいい」といっていたのでそうしたかったのだけど、この入り口からだと月のピラミッドから回ることになってしまう。

ま、そういうもんか!と遺跡に入っていく。
ちょっと日本語が話せるおじさんからチケットを買って遺跡エリア内へ。

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朝もやの中を気球が飛んでいくのが見える。
カッパドキアとか、アンコールワット(も確かあったような)みたいに、気球の上から観光できるツアーがあるんだろう。気球ってなんかいいよな。絵になって。

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薄い霧の中に佇む古代の神殿はその静けさで僕に迫るようだった。あたりには本当に誰もおらず、まだ売り子のおじさんたちもでていない頃だったので、ぼくはただただじっくりその場に立ち尽くす事ができた。(セルフタイマーで写真とる余裕もあった。)

むしろ、こっちの入り口から入れて良かったかもしれない。
僕はだれもいない月のピラミッドを登った。
階段のてっぺんで腰を降ろすと見渡せる遺跡の荘厳さにただ一言「すっげえ」と漏らした。

見渡す限り一人だけで座って遺跡を眺めていると、まるで自分が初めて遺跡にたどり着いた探検家みたいな気がしてくる。30越えて何言ってんだ、という感じだが、僕はこの朝一番の遺跡の感覚がたまらなく好きだ。

しばらくその場に浸って、太陽のピラミッドの方へ歩いた。
その頃にはちらほらと他の観光客もあらわれ、段々と遺跡の神秘的な空気は薄れていっていた。

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太陽のピラミッドから一望できる景色も雄大だ。昔ここで人が祭事を行ったりしてたんだよな、とか思うと単純に「すげーな」って思っちゃう。まあ難しいことは抜きだ。ロマンだ。(馬鹿

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ピラミッドの頂上から、空に浮かぶ気球を見つめるどこぞのイケメンがあまりにも絵になったので激写。と、同時に自分自身の被写体としてのセンスのなさに絶望。どうしてイケメンはこんなに絵になるの。

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ケツアルコアトルの神殿に着く頃には遺跡は観光客で溢れてた。僕は保存状態のいい神殿の前に座ってぼーっと日向ぼっこしてた。

遺跡を去り際、どこかのツアーの英語ガイドが「月のピラミッドにはものすごいエナジーがあるんだ。本当なんだ。あなたもあそこを登ったあとは、全然ちがう何かを感じるはずだ」とアツくなって説明しているのを聞いた。

ふふ、独り占めしてやったぜ?

と僕は心の中で含み笑い。ただ、別段エナジーチャージされた感はない。かめはめ波も霊ガンも、スタンド能力も身についてないみたいだ。残念。



超満足して宿に帰って、もう満足しすぎてメキシコシティには思い残すことないってなってしまって、僕はその日の晩のうちに夜行バスにのってオアハカという次の町に向かうことにした。



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東のバスターミナルからでるバスで8時間ほどでオアハカへ。

オアハカは先住民色の強い町らしいので、楽しみだ。

寝て起きたらスタンド能力発現したりしてないかな、とか密かに期待してバスにのった。
(もちろん何も起こらなかった。)