サカテカス②銀鉱山のトロッコ列車
12月15日
「写真、このおじさんと撮りますか?」とガイドの彼女が一人で来てる僕に気を使ってくれるので撮ってもらった。誰なんだろう。きっと銀を発掘して億万長者になったひとだ。とったどー!みたいなポーズしてるもんな。きっとそうだ。
クリスマスが近いので道行く人も店員さんもみんなサンタです。こんにちは。
街の中心からは歩いて20分くらいのところに入り口があって、ちょっと英語話せるお姉さんが(かわいい)10分後にトロッコは発車するので待っててくれと。その子がガイドもしてくれるらしい。
ヘルメットをかぶる下にこれを被ってね、と青いのをわたされる。美容院的な、ね。
衛生的なあれのためらしいけど意味あるか?(´Д` )
トロッコが発車する頃には結構観光客も集まっていて15人くらいで出発。
ついにトロッコが! トロッコ、という名前にロマンの響きを感じるのは男子たるものなら例外はないであろう。 暗闇につつまれた銀鉱山へすすむトロッコ!ロマン!
と思いきやトロッコ5分で終了。そこからは徒歩でした(°_°)
ガイドのお姉さんがスペイン語で説明をする。結構話がウケてるんだけど何言ってるかわかんない。
「わからないことがあったら教えてね、英語で説明するからね」と言ってくれる優しさにはときめくのだけど、かろうじて英語が話せる、というくらいの若い女の子に「うん、全部わかんない♡全部説明して♡」なんていう鬼畜プレイをできるほど自分の心はまだ腐ってなかった。
サカテカスの町がこんなに綺麗な建物が多いのは銀鉱山で大儲けした貴族たちが競って建物建てまくったからなんだって。でもまあ、その鉱山で奴隷の如く働かされていたのは原住民の人達なんだよね。そんな感じのことを説明してるのはスペイン語初心者の僕でもわかった。
「俺はあんな鉱山の観光名所なんかに金は払わん。あいつらはネイティブの人達を虐げてきて、まだその負の遺産で金を儲けようとしているんだ」
それはクリールで一緒だったサミュエルがサカテカスで鉱山に行きたいと言った僕に返した言葉だった。
歴史のことには疎いけれど、歴史上の侵略を振り返って「スペイン人を許さない」とか「アメリカ人を許さない」「日本人を許さない」と言うことはできるのかもしれない。できるけど、そこからどうしたらいいんだろう。
西の入り口から始まった鉱山ツアーは東へ抜ける出口からでておしまい。
最後にみんなガイドの女の子にチップ渡してた。他のガイドも若い女の子が多かったけど、いいバイトになるんだろうなー。
その近くからケーブルカーに乗れるんだけど、近くまでいって見晴らしが良かったので特別乗らなくてもいいや、と思ってやめた。
クリールや、ここで感じた先住民の人達の「影」がなんとなく頭の端に残ってる。
昨日の中華でまた飯を食って、サカテカスの綺麗な夜景を見ながらなんとなく色んな事を考えていた。