踊る髭の冒険

30歳を目前に仕事をやめて旅に出たナッカーサーが世界中放浪した果てにイギリスの大学院に留学するのかどうか、という毎日を綴るブログ。可能性迷子の毎日をお届けします。

ロスモチス〜ギター弾きの青年

12月10日

昨晩たどり着いたロスモチスの町を探索。ついでに明日乗るチワワ鉄道のチケットを街中でゲットしたかった。

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チワワ鉄道は二等列車は火、金、日しか動いておらず起点となるロスモチスに辿り着く日を間違えると何日も待つことになってしまう。大抵の旅人は列車が出る日の前日夜にフェリーで着き、一泊して次の日の朝早く駅に向かうようだけど、その流れは結構体力的にキツそうなので僕は前入りしたのだった。


ロスモチスの町は、昨晩おじさんが屋台で奢ってくれたときからもう大好きだったのだが、町を歩くともっと好きになった。

これといって何もない小さな街なのだが、中心にある市場のあたりは活気があって楽しい。

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食堂を外から眺めているとおっちゃんと目があってニッコリ「入っていきなさい」と手招きしてくれたので皆が相席してるテーブルに一緒に座ってみる。

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FLAUTAS、というのがここの名物なのか皆それを食べているので僕もそれを注文してみた。

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屋台で何度かタパスにかけてみた緑のソースはやたらと辛かったのだけど、これはまったく辛くなくむしろ甘い?くらいの味。中はなんかポテト…ぽいのがすり潰されて入ってた。


この食堂の入り口は道路に面している。
入り口では目の見えないお兄さんが陽気な歌を奏でていて、歌声も、ギターの音色もものすごく心地がよかった。

しばらくしておにいさんがギターを弾き終わると、彼は空き缶を片手に店に入ってきた。
僕はなんとなく、どこの国でもある風景を連想していた。盲目のアーティストがこうして演奏していてもほとんどの場合誰もお金を入れたりしない。

しかし、この時は違った。

手前に座っていたお姉さんがギター弾きの彼の持つ空きカンに10ペソくらいの小銭をいれた。
すると続いて食堂中のほとんどの人達が立ち上がって彼のところへやって来てお金を次々とカンに入れていったのだった。

僕もポケットにあった小銭を思わず彼に渡した。

人の流れが一旦落ち着くと食堂のおじさん(ナイスミドル)が、冷たいジュースを彼に持ってきた。ギター弾きの彼は額に流れる汗を拭きながらありがとう、といって美味しそうにジュースを味わっていた。


それは僕がこの旅で初めて見た風景だった。どの国でも盲目の人々が楽器を演奏したり歌ったりしているのを見かける。

でもこんなに、人々がこぞってお金を渡すのを見たのは初めてだった。

ここがメキシコだからなのか。メキシカンの人々の優しさなのか。僕がみたものが単なるたまたまだったのかはわからない。

少なくともこの町のこの食堂では、あのギター弾きの兄さんは生きていける。

それが皆がちょっとずつ向けた優しさの結果だったりするんだろうか。こうやって誰かを活かす場所があることは素敵だなと思う。



歩き方に乗っていた「チワワ鉄道のチケットを扱っている」旅行会社にいったものの、「ここではチケットは買えないの。ごめんね。」と綺麗なお姉さん達に言われてしょんぼり。
まあでも当日朝でも買えるらしいので(よっぽどのハイシーズンでもない限り)明日朝に駅で直接買うことに。


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帰り道にコンビニで買ったココナッツとパイナップルのジュース。思ったよりいける。

宿のお姉さんに明日朝鉄道駅に行くからタクシーよんどいてほしい、っていうと「じゃあ4時ごろね」とやたら早い時間を勧められる。駅まで20分くらい、列車が出るのは7時のはずなのでそんなに早くなくても…と思ったが地元の人の言うことに従うことにした。

明日は鉄道に乗って北上、メキシコ北部、クリールという街へ。