踊る髭の冒険

30歳を目前に仕事をやめて旅に出た髭の人が世界中放浪した果てに結局海外大学院留学せずに帰国→家族でベトナム ハノイ移住→その後ドイツで大学院卒業→現在はカンボジアでのらくら。

コスタ・デル・ソル〜1週目

スペイン、アンダルシア地方。
コスタ・デル・ソル、「太陽の海岸」と呼ばれる土地に来て一週間。

ネルハという町でスペイン語を勉強しています。これは先に控える南米への旅の為。本当はグアテマラで勉強するつもりだったのだけど、色んな旅程上ここで勉強することに。

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さすがヨーロッパのバルコニーと呼ばれる町だけあって町も海もすんげー美しい。観光客が多くて物価も安くないけど、気持ちいい太陽と歩いて5分で海にいける環境は、長期滞在にはすごくいい。

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飛び込むには寒いくらいの気温なんだけど、海岸を歩くだけで気持ちがいい。

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一ヶ月の滞在期間中、ホームステイを選んだ。CarmenとRichardという夫婦の家庭にお世話になっていて、とってもいい夫婦。Carmenはチャキチャキっしたおばちゃんで、言いたいこともズバズバ言う。反面、Richardは穏やかで、ゆっくりと話を聞いてくれるいいお父さん。
性格は反対だけど、夫婦ってこういう2人の方が合うのかなあ。

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着いたその日から一緒に飲みに連れていってもらった。ビールとタパス!お母さんにはビシビシスペイン語を叩きこまれて厳しいけど楽しくやってます。


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トルティーヤやパエリア、多様なタパスとスペイン料理は本当美味しいのだけど、びっくりするほど美味かったのは果物!写真のはカキ。そう、日本の「柿」とどうやら同じものらしい。味は似ているんだけど食感は全然ちがう!柔らかくて、ジュルっと果汁が溢れてきて、南国の柿!

Chirimoyaというフルーツも始めて食べたけど美味いなー!

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学校は毎日午前中にある。
アジア人1人。クラスメイトの平均年齢60才越え。
人生の先輩方は半端ないくらいの吸収力でスペイン語を覚えていく。年齢って関係ないんだなー。なんでそんなに単語覚えられるんだー!

みんな人生経験豊かで優しくてすごく心地よく学校に通えてる。

ただスペイン語は難しい。
動詞の活用が半端ない。そのうえ冠詞も厳しくて、名詞も男性形女性形がある。

お、覚えられん…。英語に似ている単語もあるとはいえ…(´Д` )



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学校でいい友達ができた。
Andreasという、スイス人のナイスミドル。彼とは学校が終わってからフレヒリアナという村にいったり、海岸を一緒に走ったり、走った分バルでしっかりビール飲んだりしている。

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Andreasは旅人だ。
今は、結婚していて二人の子供がいる父親。でもの彼の話と振る舞いには、世界を旅した男の精神が溢れ出ている。

僕の親父と同い年とは思えない若々しさを持つ彼は若い頃の旅の話をよくしてくれる。

1980年代、僕が生まれるくらいの頃、インターネットなんてまだ普及してない頃の話。本を読み、情報を集め、現地との通信手段もないまま人々が旅をしていた時代の話。

ミャンマーで僧侶になり、特別なVISAをもらって長期滞在した話。
南フィリピンの観光客が行けない地域にいく許可を、2日間警官とビリヤードで勝負してもぎ取り、現地の人たちの家でココナッツの葉の上で眠った話。


ネットのない時代の冒険の話は心をくすぐられるものばかりだで、Andreasといると楽しい。

彼はほんとにタフで海岸を一緒に走っていても、僕より早い。腰に生まれつき障害が少しあるとかで、鍛えないと歩けなくなるらしく常にトレーニングを欠かさないそうだ。

海岸を走って海に飛び込んで、また走って帰る。僕とAndreasはそんなランニングを日課にしている。


「親が子どもにあげられるのは、お金じゃないんだ。時間なんだよ」

赤ワイン片手に、真顔で結婚と育児を語るおっさんに惚れそうだった(°_°)


Andreasは60才手前で、いまの仕事に熱意を抱けないから、と違う会社からのオファーを受けて転職を決意していた。

いくつになってもこういう生き方ができるんだ、と僕は彼を見て嬉しかった。

僕らが日本で見ていた父親世代の生き方が「ひとつの生き方」だということを思い知らされる。どちらがいいとかではなくて、僕らはもっと豊かな選択肢の中で生きられるということなんだ。


結婚する人を選ぶときはな…なんて話も熱心に語ってくれて30才になりそういうことも考え始めた僕には、ものすごくいい話だった。

結局、信頼を抱ける人と一緒にいないといけない。表面的な美しさや、性欲からの思いは、大切だけど必ず失われていくものだから。

わかっちゃいるけど、若い男にはなかなかそれを理解して行動できないもんなんだよな。


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週末に日本食(ぽい)ものをホストファミリーに作った。
ダシがないのでちゃんとした味にはならないんだけど、手持ちの醤油とスペインの魚のダシでなんとか親子丼らしきものをつくれた。

鍋でご飯を炊くのが上手くなった!
何回かやるとコツがわかってきた気がする。


家族の中に住まわせてもらって、人生の先輩達とスペイン語を学ぶ一ヶ月。

なかなかスペイン語は上手くならないけど、意思の疎通をはかれるようになるくらいは上達するのを目標に、日々楽しく過ごしたい。

来週こそ基本的な単語くらいつかって話せるようになりたいぜーー!

と思いながらサボリまくった週末。

ら、来週こそ!