踊る髭の冒険

30歳を目前に仕事をやめて旅に出た髭の人が世界中放浪した果てに結局海外大学院留学せずに帰国→家族でベトナム ハノイ移住→その後ドイツで大学院卒業→現在はカンボジアでのらくら。

ブッダガヤ2日目。

9月5日。
朝Naveenの家をでてブッダガヤ市内へ。
さすがに「蚊で一睡もできなかった」とは言いづらく、予定が変わったからといって家をでた。
申し訳ないな、とは思ったのだけれど、旅を楽しめなければ元も子もないので…。

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市内に近づくと宿を探してるんならいいところを知ってるという輩が何人も近寄ってきて適当にその中から話を聞いて連れていってもらった、結局Rahul guest houseというところに泊まったのだけど、ここの家族は「しっかり仕事してる」って感じで好感がもてた。ちょっと高かったがAC付きの部屋をチョイス。wifiがはやい。素晴らしい。

バイタクの兄ちゃんにとりあえずこの辺りでバイクで回った方がいい遺跡巡っていくらくらいか聞くとやたら高い値段をふっかけてくる。とりあえず
値切って、昼から色々と回ることに。
「それでも高すぎる!」と宿のお母さんには言われたけど、そういうことを考え過ぎてもしんどくなるので、とりあえずにいちゃんとの半日を楽しむことにした!

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ナンカ、という名前の彼はBiologyと英語を勉強している学生らしい。(全部嘘かもしれないけど。)昔アメリカ人の彼女がいたとかで、英語がインド訛りが少なくて聞き取りやすい。

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初めにブッダが6年の修行をしたという前覚正山へ。

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猿。バラナシとは種類がちがう。

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ブッダが修行した穴のなかには厳しい修行でやせ細った仏陀の姿が祀られていた。
さすがに空気が違う…(きがする。笑)
スリランカからの巡礼者が多かったけれど、世界中から仏教徒が集まってきている。

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道すがらナンカが買ってた噛みタバコ。



僕が気になったのは、もうどこにいっても「マネー」と言いながら足にくっついてくる子供達がいることだった。

「ああいう子達にお金をあげたりしたらダメだよ。結局そういうお金を親が賭け事やタバコに使っておしまいだ。」ナンカはいう

彼らは、低いカーストの出身なのか?だからそういう事をせざるをえないの?と僕は聞いた。

見て、とナンカはバイクの上からあたりの家の人たちの家を指差した。

「見たらわかるんだよ、カーストっていうのは。こういう生活をしているひとたちは低いカーストに生まれた人たち。彼らはもちろん、教育なんてうけられないし、貧しい。もちろん、いい仕事を得ることなんてできない。この土地から出ることもない。本当に何もしらない人たちなんだ。」

「僕の家族は中間くらいのカーストだけれど、それでも生活は苦しい。」
カースト制度が嫌だから、仏教に改宗するひとが結構多いって聞いたけど、それはどうなの?」
「結局、変わらないよ。仏教徒になったからって、インドの社会が変わらない限りは。彼らの心は救われるかもしれないけど」
「…この国は変わっていくと思うかい?カースト制度のない社会に。」
「そうだな、僕たちの今の大統領は良くやってると思うし、かわっていくさ。そう思ってる」

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田んぼが広がる道をタンカはバイクを飛ばす。
大きな菩提樹につく寸前にバイクが故障して、側の集落からペンチやらを借りてきて修理した。

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子供達がどんどんやってくる。


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菩提樹。理派な木だった。
この辺りで一番大きなもので、地域の人たちに聖なる木として保護されているらしい。

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スジャータ村にいった。修行をしたものの悟りを得られなかったブッダがスジャータっていう女の人から乳粥を貰ったっていう有名な伝説の土地。

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ストゥーパを見学してると、男が一人ずっと付いてくる。なんでついてくるんだ?ときくと
「この近くで日本の団体が建てた学校で先生をやっている。是非見ていって、寄付をしてくれ」
と男はいう。
宿のおばさんが「高額の寄付をねだる輩が多いからね。気をつけるんだよ。」といっていたのはこういうことか。

いや、結構。と僕は断った。かなり冷たい目を向けたので男はすぐに去っていった。

日々心が荒んでいくのを感じる。人を信じるのが難しい。
よくよく考えると彼らは寄付をしてくれといっただけで、僕を騙したわけじゃない。
でも例え寄付をしたとしてもそれが本当に学校の為に使われるかわからない。というかもし日本の団体が作った学校が、旅行者から寄付をこういう形でつのっているとしたら、もうなんだか悲しいなと思う。

でっかい大仏をみる。後光がすげえ。
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ブッダが悟りを開いた場所に立つマハーボディー寺院には明日朝はやくいこうと思っていたので道順だけ覚えて宿に帰った。

明日、その場所にいったときにどんな事を思うだろうかと僕は思っていた。